
フランス税関発表によれば、2007年度ボルドーワインの輸出量は2億5千万本(750mlのボトル換算)に達し、二桁増を記録した2006年に対しても103%と、とりわけ銘譲ワインの売上が好調のようです。といっても、すべての市場で均一な伸びを示しているわけでなく、輸出先の国によって非常にバラツキが見られるのが特徴です。
伸びが著しいマーケットは、韓国(175%)、ロシア(154%)、中国(222%)、香港(127%)などの新興マーケットで、旧来の消費マーケットである日本(106%)、ドイツ(105%)なども堅調と言えるものの、伝統的な消費マーケットとしてかなりの消費量があった北欧マーケットではデンマーク(79%)、オランダ(95%)など軒並み落ち込み、イギリス、アメリカの大きなマーケットではほぼ前年並みとなっています。
この流れを分析すると、価格高騰についていく(いける)マーケットとそうでないマーケットに大きく色分けされてきている印象です。なお、金額換算では1,280億ユーロ、ボルドー全体で前年比104%の伸びとなり、ボルドーワインにとって過去最高の輸出額を更新しました。
サブプライムローン問題に起因する債券相場等への不信感から、投機マネーが原油、金などの商品相場に流れていますが、単価の高い五大シャトー、ペトリュス、DRCなどにも投機マネー流入の兆しが見受けられ、これらの銘柄はヴィンテージを問わず価格上昇を続けています。
昨年までは、新興マーケットでの需要増が価格上昇の一番の原因でしたが、投機マネーの流入によりさらに買い需要が強くなっており、直近ではシャトー・ラトゥールが蔵出しで販売した2005年物の価格が1本1,000ユーロに跳ね上がるなど、需要の多い銘柄の生産者も強気の姿勢を崩していないことも上昇に拍車をかけています。
また中国マネーはシャトー買収にも手を伸ばしてきており"Longhai international trading Co Ltd"という中国企業がChâteau Latour-Laguensというボルドー・シュペリュールを生産しているシャトーを買収し、アメリカ、イギリス、フランスの投資組合「コロニーキャピタル」が所有するマルゴー村の「シャトー・ラスコンブ」も3億ユーロという法外な価格で、中国企業との間で売却交渉が進行中との噂があり、関係者の注目を集めています。