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 有名シャトーを様々な角度から紹介するシリーズの第1回目は、ポイヤックの1級格付、シャトー・ムートン・ロートシルトを取り上げました。
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コラム

2008年プリムールレポート第2弾-エグゼキュティヴバイヤー高橋淳

現在募集中の2009ワイン投資ファンドのメインの投資対象「2008年ものプリムールワイン」に関するレポート第2弾

★早い展開のプリムールの利点
 アンジェリュスからスタートした今年のプリムール*ですが、予想通り短期間で主力銘柄の価格が一気に出揃ってきています。
* 前年収穫のブドウから醸造したワインで、樽熟成期間中のワインの販売を指します。
 現在のところ、かなりの数の銘柄がすでに価格を出してきており、「運用開始前に優秀な銘柄を厳選できる」という意味では、買い手にとって非常に有利な年と言えます。
 このように早い展開となっているかの理由を分析すると、今年「買っている国=買える国」と「買わない=買えない」国が明白になっています。
 マーケット別に見ると、買っている国=日本、中国、シンガポール、台湾、香港、ベネルクス3国あたりで、買っていない国=イギリス、アメリカ、韓国、ロシア、またフランス国内の売れ行きも悪いようです。
 一方生産者=シャトー側にしてみると、例年よりも限られた買い手のパイを奪い合わねばならず、さらに現在の経済状況を鑑みると、「売れる価格」を設定して 他よりも早く売り切りたいという理由で展開が早くなっています。
 今年買う側にとっては、買わない買い手分のプリムールの割当てを安価に取れる、言い換えれば「優秀な銘柄だけを例年より多く、しかも安く買える」限られたチャンスと言えましょう。
過去のファンドの実績を検証すると、2002年もの(2003ファンド)や2004年もの(2005ファンド)のように、買い手が少なくスタート価格が安かったプリムールほど、3年目以降の現物需要は多く、予想以上の利回りを実現しています。

★主要銘柄の分析
現時点までに価格の出た主要銘柄で、日本でも馴染みのある3銘柄で、価格を分析してみました。
◆ラフィット・ロートシルト
 中国マーケットの圧倒的な支持のもと、出来不出来に関わらず、現在五大シャトーでは最も人気の高いのがシャトー・ラフィット・ロートシルトです。今年のスタート価格は130ユーロと前年比48%安(前年250ユーロ)で4年ぶりに150ユーロを下回るスタート価格となりました。
このスタート価格は、2004年もの(96ユーロ)と2003年もの(150ユーロ)の中間の水準で、両ヴィンテージの実勢価格は2004年もので250ユーロ(260%)、2003年もので650ユーロ(433%)となっています。2008年の品質が2004年を上回るレベルであることも考慮して、中期的な上値と見られる250ユーロまでは十分狙っていけます。

◆カロン・セギュール
 日本で最も人気の高いボルドーの格付シャトーの一つで、例年、割当先が堅く決まっているため、買付数を増やすのが困難な銘柄でもあります。
今年のスタート価格24.5ユーロは前年比21.1%安(前年31.05ユーロ)に止まるものの、シャトーがリリースするプリムールの量が前年比30%減となっていることから、前年比の下げ幅以上に付加価値があると言えます。
今年のスタート価格は、ラフィット同様2004年もの(23ユーロ)、2003年もの(27.5ユーロ)の中間水準であり、両ヴィンテージの実勢価格が2004年もので37ユーロ(160%)、2003年もので50ユーロ(181%)のため、3年後の瓶詰時には控え目に見ても33ユーロは目標にできましょう。

◆パヴィヨン・ルージュ・デュ・シャトー・マルゴー
 五大シャトーのセカンドラベルは非常に人気が高く、値動きも軽いのが特長ですが、ここ数年は高止まりの傾向にありました。まだ全ての五大シャトーのセカンドは出ておりませんが、今年のパヴィヨン・ルージュは五大シャトーのセカンドで最も魅力があり、26ユーロというスタート価格は前年比で30%以上の下落で、レ・フォール・ドラトゥール46ユーロ(前年59ユーロ)、プティ・ムートン38.4ユーロ(前年45.6ユーロ)との比較でも、割安感が強いと見ることができます。(上表参照)
今年の価格は、やはり2004年もの(22ユーロ)と2003年もの(35ユーロ)の中間水準で、両ヴィンテージの実勢価格が2004年もので50ユーロ(227%)、2003年もので64ユーロ(182%)のため、将来の価格上昇にも非常に期待が持てる状況です。

★今後の注目点
 既にかなり数の主要シャトーが価格を出していますが、アメリカ人の著名ワイン評論家であるロバート・パーカー氏が今年のプリムールの評点を発表したため、これを待っていたシャトーは5月に入ってから価格を続々と提示しており、比較的高評価となった「パーカー・ポイント」は少なからず価格に影響を与えたようです。
投資という観点では、ワイン自体の価格はもとより、円高の追い風の吹いているユーロ対円の為替の値動きが最も大きな注目点でもあります。

株式会社 ヴァンネット
高橋 淳(エグゼキュティヴバイヤー)

[ 2009/05/15 ]